テストの成績の見方
こんにちは。力学習塾の渡部です。
いよいよ、中学校では今月末に1学期期末テストがあります。2月に開設したばかりの当塾にとっては、学期を通しての指導をさせていただいての初の定期テストとなります。この間の生徒たちの成長を頼もしく感じるとともに、期末テスト直前のさらなるレベルアップに期待を抱く今日この頃です。
さて、今回の記事ではテストの点数の見方についてお話しようと思います。「テストの点数に、見方なんてあるの?」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんね。あります!さらに、テストの種類ごとに正しい見方があります!それを知らずに、「今回は何点だったか」だけに注目していては、思わぬ落とし穴にはまることになりかねません。
まず、小学生のテストですが、東温市内の小学校では定期テストを実施していません。そのため、学校のテスト=単元別テストとなるわけですが、これは以前投稿した記事が詳しくその説明をしておりますので、下のリンクよりご確認をお願いします。
それでは、ここからは中学生のテストについてです。中学校では主に、以下の①②③のテストが実施されます。
①単元別テスト(各学習内容の最後にあるまとめのテスト)
②定期テスト(〇学期期末試験、学年末テスト)
③診断テスト・実力テスト
一つずつ見ていきましょう。
【①単元別テスト】
これは、例えば学校で英語の教科書の第1章を学習し終えたタイミングで、第1章の中から出題するテストです。したがって、学校で習ってすぐのタイミングで実施されることがほとんどです。そのため普段から授業をしっかりと受け、宿題をきちんとやっていれば、高得点が取れるはずのテストなのです。ですから、単元別テストでは100点を取って当たり前、100点ではなかった場合は悔しがる、くらいの気持ちが必要です。ちなみに、単元別テストは通信簿の評価対象です。
【②定期テスト】
直近で予定されているもので言えば、1学期期末テストですね。その名の通り、その学期に学習した内容から出題されるテストです。ただし、3学期に実施される定期テストは、学年末テストとなり、出題範囲はその学年で学習した内容すべて、となることも少なくありません。部活も活動停止になり、何となく特別なテストである雰囲気がしますよね。でも、出題される問題のレベルは、おおむね単元別テストと変わりありません。習ってから期間が空いてしまっている内容が多いので、その分忘れていることが多くなり、単元別テストと比べると難しいような気がするテストと言えますが、実際は難問奇問は少なく、基礎基本事項を押さえておけば平均を下回るようなことはありません。とすると、学期の初めのほうに習った内容を忘れないようにする努力や、単元別テストで取れなかった箇所の強化が必要なテストということになりますね。一応60点~70点が平均になるように問題が意図して作成されてはいますが、学年や出題範囲によって平均点が大きく変わることもよくあります。そのため、定期テストの点数は平均点からどのくらい離れているか、という点を重視してください。前回60点を取った教科で、今回は65点だったから、単純に「上がった」という判断はできません。もしかすると前回は平均点が55点で、今回は平均点が70点、ということもあり得るのです。仮に平均点がそうだとすると、前回は平均以上、今回のテストでは平均以下となりますので、今回の成績は「下がった」と判断しなければなりません。繰り返しになりますが、定期テストの成績の見方で最も重要なのは、平均点と比べてどうなのか、です。言うまでもありませんが、定期テストは通信簿の評価対象であり、最も重視される項目でもあります。
【③診断テスト・実力テスト】
昨年の東温市内中学校の実施実績を振り返ると、全学年春休み明け直後、夏休み明け直後、10月上旬、冬休み明け直後の4回実施されており、中学3年生は前述のものに加えて6月、11月にも実施されました。診断テスト・実力テストは、成績=通信簿の評価をつけるうえで実施しないといけない決まりになっているわけではないので、これらのテスト成績は通信簿の評価対象にはなりません。学校の長期休暇や1年で最も長い2学期の途中にテストを実施することで、家庭学習への動機づけの意味合いが濃いように思います。また、特に中3で行われる実力テストは、推薦入試の受験者決定のための資料としても使われているようです。出題範囲に関しては、診断テストの出題の中心となるのは前学期の内容(ただし、4月実施の診断テストは前学年内容全て)、実力テストは中学校で学習した全ての内容、となっているようです。レベル感としては、診断テストは基礎基本事項の出題がほとんど、実力テストは基礎基本事項~入試レベルまで、と実力テストの方が出題レベルは高めです。診断テスト・実力テストの成績の見方は、順位が上がったor下がったに注目しましょう。単元テストや定期テストと比べると、最も中3の受験時の争いを意識して作られ実施されるテストですので、全体の中でどのくらいの位置にいるのかを重視して結果を見るべきです。※現在の順位から、志望校へのおおよその合格可能性を割り出すことも可能です。「今の順位このくらいなんだけど・・・」というご相談、大歓迎です。
そして、最後に意外と重要なのが、テストの比較対象です。これまでにご説明した通り、中学校で主に実施される3つのテストには、それぞれに異なる狙いや出題範囲・レベルがあります。ですから、それぞれのテストの特徴をよく理解して、正しい比較対象でもって「成績が上がった」とか「成績が下がった」などの判断をしていただきたいと思います。
一番わかりやすい例で言うと、単元別テストと期末テストの点数を比較して「上がった」「下がった」は意味の無いことだというのは、すぐお分かりいただけると思います。
しかし、学期初めの診断テストと期末テストを比較して「点数が下がった」とか、「心配していたけど良くなっていた」などと、感じたりご家族で話したりした経験がある方は、結構いるんじゃないかと思います。これは、ここまでお読みいただいた方ならもうお分かりと思いますが、テストの性質が全く違いますので、比較してはいけません。
テストの比較についてまとめると、下の感じになります。
・単元別テスト・・・それぞれ単元として独立した出題となりますので、原則比較するものではありません。前述のとおり、100点かそうじゃないのか、のただ一点です。
・定期テスト・・・平均点と自分の点の離れ具合を確認しましょう。点数だけを見ても意味がありません。
・診断テスト・実力テスト・・・前回と比べて順位はどうなったかを重視してください。
いかがだったでしょうか?長々と説明してしまったので、かえって分かりづらく感じる方もいらっしゃるかもしれません…もし分かりにくい場合は、分かり得る現時点でのテストの点数をご持参のうえ、無料学習相談にお越しください。実際のご自分の(お子様の)成績をもとに、ご説明させていただきます。
また、力学習塾では、在塾生とその保護者様全員に、毎学期個別面談を実施させていただき、今回の記事のテーマでもある成績の見方も、ご利用者様全員が正しく認識し、自身の課題や今後の計画について考えていただけるよう、努めております。
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